No.318

少ない会話の中からわかったのは俺がサスケを追いかけなかったことでサスケが俺はもうサスケのことは想っていないのだと判断したということだった。
サスケやサクラと違って確かに俺は積極的にサスケをどうこうしようと働きかけをしていない。それは俺の元を去ったサスケの意思を少しでも尊重してやりたかったからだ。俺の元では力を得ることはできないとサスケは判断したわけで、そのためなら俺との関係も断つ覚悟を持っているのだろうと俺は考えてサスケが目指すところを邪魔してはいけないと、例えそれが大蛇丸の下であろうとサスケの意思を尊重しようと考えた結果だった。でも少なくともあのときまではサスケの中に俺への気持ちがまだ残っていて、でも俺がいなかったことでその小さな想いが消えてしまった。
つまりもうサスケは俺のことはなんとも思っていない、過去の人間。
サスケの意思を尊重しようと思い続けてきた、だけどそれがサスケにとっては見放された想いに繋がった。それであればもうサスケの意思を尊重なんて考えずに自分のエゴを出してしまった方がいいんじゃないか。
そうすることで俺の気持ちが少しでも伝わってくれたら、そう願いたい。

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